ものの歩の単行本1巻がついに発売されましたね。
将棋マンガの中でもかなりナチュラルで読みやすいのにもかかわらず、そこそこ将棋が解っている人から読んでも楽しく読める「ものの歩」。
今回は第十九話の確定ネタバレ感想を含め「将棋に関するリアル」を交えて考察していこうと思います。
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第十九話“すれ違う歩兵”確定ネタバレ感想
今回のものの歩第十九話で対局した岬と十歩。
十歩はゲームのスペシャリストであり、テレビゲームなどではこれまで負けなしでした。
しかし、それらは反射神経や運、相性など「様々な要素」が総合的に介入してくるといった特徴があるものばかり。
将棋という「純粋な思考力だけが重要となってくるゲーム」における敗北は、「思考力の敗北」を表す側面があったりするわけです。
そして、それまでに培ってきた勉強や、その時に行った必至の読み。
運の要素が介入する部分が少ないゲームだからこそ、それらが全て「自己責任」あるいは「現実」として重たくのしかかってきてしまうのもこのゲームの恐ろしさでもあります。
将棋は人によってはすぐに強くなるゲームでもありますけど、人によっては自分が強くなったかなっていないか全く実感できないゲームでもあります。
それくらいシビアな世界で、十歩は岬に敗北したんですよね。
これはかなりの苦しみだったと思います。十歩に関しては特に、ゲーマーの英雄みたいな側面の過去もあったわけですからね、より一層辛かったんじゃないでしょうか。
実際に岬の完膚なきまでの攻撃を防ぎきれず敗北してしまったあと、「どんな感じで信歩に会えばいいんだ…」みたいな感じで、軽い錯乱状態になっています。
十歩の活躍は本当に「2人目の主人公」みたいな感じで描かれていますね。
これをバネに強くなってほしいと思います。
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すれ違いざまの一言
以下のカットはかなりいい感じのカットで、「ある言葉」を信歩から受け取っています。
ものの歩19話より引用 ある一言を信歩から受け取った十歩
ゴニョゴニョとした文字で表されているのでいまいちわかりにくいですが、今回の19話の中で「待ってます」というセリフを伝えていたことが判明していますね。
この「ゴニョゴニョ」に関しては、今回のエピソードで内容を暴露してしまうのではなく、次の大会で十歩が現れた時などに回収する伏線として残しておいても良かったのかな、と思いました。
そのほうが物語に少し深みが出そうな気がしますしね。
ただし、人によってはこのようにその話のうちに公開してしまったほうが物語についていきやすい…といった方もいるかもしれません。
信歩による敵討ちは成功するのか?
次回の20話のエピソードで気になるのは、信歩による十歩の敵討ちは成功するのか?といった部分。
十歩はゲームの天才では合ったものの、岬が培ってきた将棋の経験や、その努力の前に公平にも残酷に屈してしまいました。
次回以降で戦うことになるであろう岬と信歩の対局では、信歩の努力が岬に対して通用するのかどうかが見どころとなってきそうですね。
また余談ですが、十歩のように「なんでも指しこなすオールラウンダー」は、比較的定跡に強い傾向にあります。
つまり、岬のような「定跡マスタータイプ」には、研究で上を行かれてると振りになるケースが多いようです。
対して信歩のようなタイプは定跡から外れた泥仕合に強い傾向にあります。
信歩のようなタイプの棋士であれば、岬に一発入れることも出来るかもしれませんね。
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