前回までは初心者丸出しだった主人公の信歩ですが、局面の考え方を捉えて大きく成長しました。
で、今回は竜胆相手に勝負勝負と戦います。
今回のエピソードでぶち込んだのは6二銀打でした。
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この局面をどう読むか?
3段め(5三)に信歩の龍が構えており、信歩の持ち駒に銀が1枚、歩が2枚ある状態。
ものの歩第五話より引用 6二銀打ちで竜胆の陣地に食いついたシーン
上記のカットを確認しても分かる通り、この状態を仮に竜胆が放置してしまうと、なかなか面倒な事になります。
そこで竜胆は壁になった角を引きながら後の逃げ道を作る3一角!
これでもまだ安心できない状態ではあるんですが、信歩は6三龍と龍を逃げてしまいます。
これはかなりの悪手だと考えられるところで、龍が逃げる意外に他の意味がないといった感じ。
こんだけ終盤で効率重視の状況になってしまえば、一石二鳥の手を指し続けていくか、王を直接捉える一撃必殺の手を指していかないと非常に危ないわけなんですけど、龍を逃げてしまいましたね。
これは多分特に際立った敗着になったんじゃないかな、と思います。
でも、経験者で実力者の竜胆相手にここまで食いつけたのはとても凄いことで、普通初心者は経験者相手にここまでの状況をつくることすら出来ないものだったりするのです。
このあたりにも信歩の才能を感じますね。
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竜胆を本気にさせたのはすごいこと
初心者の信歩が竜胆を本気にさせたのはすごいことです。
ワンピースで例えるのであれば、ヘルメッポがルフィに本気を出させたくらいのすごさだと思います。
この6二銀打で火が突いた竜胆は、ついに本気で終盤を戦い、そのまま信歩を倒してしまったわけです。
終盤力だけ別人のような感覚を持っている信歩は、今後かなりの成長を遂げるんじゃないかな?と勝手に予想してます。
序盤の定跡(守備の陣形)などは覚えれば身につくものですが、最終盤の感覚は詰将棋を解くだけではなく必至問題を解いたり実践で負けまくったりしないと身につかないものですから、その感覚が予め鋭いのはとてもすごいことです。
もし、信歩が小学生ぐらいから将棋に出会っていたら、かなりの実力者になっていたかもしれませんね。
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