再生する思い出に関わらず、記憶のフィルムはカタカタと一定の音を刻む。
今回はそんなプリンの心理について一段深く寄り添って、思考の翼を走らせてみたいと思うよ!
ひとによっては“考えすぎ”と感じる領域かもしれないけど、こういう丁寧なひとつひとつの作業こそが、自分の中に「誰かの気持ちに寄り添う力」を少しづつ培(つちか)ってくれるものと信じたい!
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抜き取った記憶を返す未来、プリンの心理に一段深く寄り添ってみる!
今回のテーマに取り上げたいのは以下のカット。
このカットの事実だけをくり抜けば「プリンがサンジにキスをして、その記憶を抜いた」ってだけで終わってしまう。
しかしワンピースの醍醐味はソコじゃないよね。
その行動の動機やそこに至るまでの思考プロセス、実際に行動した時の想いなどが織りなす人間ドラマをどれだけ汲み取れるかどうかっていうのは、ワンピースを楽しむのにとても大切なポイントになると思う!
ワンピース902話より引用 今回のテーマである問題の場面!
もちろんこの場面は「離れる前に、好きな人との想い出を連れていきたい…」みたいな部分がプリンの思考の「幹(みき)」に当たる部分。
では、幹(みき)だけではなく、枝や葉はどんな形をしているんだろうか?
人間の感覚というのは凄いもので、いくつもの思考を同時に処理できてしまうところだよね!
まずはプリンの感じた“五感”について洗ってみたい!
短いカットでプリンが感じたであろうものは以下あたりになるだろうか?
重要な部分はこの辺りだろうか?
見る限り背伸びして抱きついているから、サンジの胸板の厚みや体温なども、彼女の感じたもののひとつだと思う。
プリンが感じたであろうタバコの香りはちょっとチェックポイントかも…なんて思う。
わかんないけど、後の生活の中でプリンは「思い出のDEATH LIGHT」の香りに反応することになりそうな気がするよね!
また、くちづけを交わしたあとのサンジの一瞬の表情についても、彼女には忘れられない一幕になったはず…。
最後の最後、醜(みにく)いと信じ続けた第三の目を出したままの口づけに対しても、ちゃんとときめいて“くれた”こと。
このことはプリンにとってとても衝撃的だったと思うし、サンジが“瞳を褒めてくれたこと”が嘘ではないことを(わかっていながらも)、再確認出来たワンシーンでもあったと思う。
今のプリンの心境は色々なものが渦巻いていると思うけど、これらの要素は少なからず彼女の思考に影を落としていると考えて間違いないんじゃないかな!
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ビッグマムの娘ではなく、ひとりの少女として!
902話を何回も読み返してみたけど、もうここからシナリオを逆展開して「プリンが麦わらの一味を見送りに行く」のは、十中八九の確立でムリだと思う。
サニー号は出来る限り早くこの海から遠ざかりたいと思っているし、サンジもプリンの本当の気持ちを知らない(抜き取られている)感じ。
サンジとプリンの間に「運命の赤い糸」があるのかどうかは、今のところわからない。
しかしもしその赤い糸が存在していたとしても、今は絡まり、ほつれ、遠ざかるばかりだ。
正直、今のプリンは何も考えられない状態だと思う。辛いよね、ただ。(抜き取った記憶のフィルムを見れてしまうことがまた辛い)
ワンピース902話より引用 別れを受け入れようと覚悟したプリン。この胸の痛みは間違いなく本物!
サンジとの別れを受け入れようと覚悟したプリン。
今の彼女は「四皇の娘」でもなんでもなく「失恋に涙を流す1人の少女」以外の何者でもないんだ。
これで全てが終わったと思っている。
サンジが去ったこの世界で、それでも彼女は生きていかなくてはならない。
愛する人と共に過ごした束の間の“夢のような時間”は終幕へ、エンドロールが流れ出す。
ソウルポーカス、ソウルポーカス、魂の言葉。
ビッグマムの恐ろしさになぞらえて歌われたこの歌が、慟哭(どうこく)に近いプリンの魂の叫びとリンクして「二重の意味」を得ているように感じた。
彼女の心境とは裏腹に、憎たらしいほど空は快晴。船出日和。
麦わらの一味の出港とともに、幕を下ろしたひとつの恋物語だけど、プリンはこれからこの失恋とどう向き合っていくんだろうね!
ちなみにバトワンとしてはこの失恋を前兆として「2人が再び運命に呼び寄せられ、今度は本当に結ばれたなら…!」なんて期待していたりするよ!!
もしそんなタイミングが訪れるとしたらそれは作品内時間で何年後…って感じになると思うけど、そうなると鳥肌レベルだよね!
個人的には「抜き取った記憶を返すイベント」が起こることを強く願いたい!!
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バトワン世界の歩き方を追記!
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