まるで無邪気な子供のように、無償のエネルギーを語るベガパンク。
彼は天才だから色々と理解していると思うんだけど、それでもこの夢は実現できるように思えない。
ここには彼の“完璧主義の思想”が関係しているように思えるかな!
完璧を求めるのは大事だけど、同時に現実を見ることを忘れると、世界に不幸をもたらしかねない!
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無償のエネルギーは可能でも、ベガパンクの夢は危険思想!
ベガパンクが夢を語ったのは以下のカット。
世界中に満ち溢れるエネルギーを正しく取り出して、エネルギーが行き渡るようにしたいと語っていた。
これ事態はパッと見とても素晴らしい発想のように見えるんだけど、みんなはどう感じただろうか?
描かれ方もまるで“光が満ち溢れている”かのように描かれたけど、バトワン的にはかなりの危険思想のように思えたかな!色々な意味で!!
ワンピース1067話より引用 バトワン的にはかなりの危険思想のように思えたかな!色々な意味で!
では、エネルギーが満ち溢れると何が起こるのか?ということを考えてみよう。
上記のセリフがあるってことは、今のワンピース世界は「エネルギーがどこかに偏っている」ということを示している。
もっというと「それを独占している者たちがいる」ってことだよね。
当然ながら現在の世界は世界政府が回しているわけだから、世界政府とその上にいる天竜人たちがエネルギーの独占権を持っているということになるはずだ。
となると、もしベガパンクがフリーエネルギーを流通させてしまうと何が起こってしまうだろう?
今は天竜人という“悪い権力者たち”が世界の一部で人々を弾圧・蹂躙しながらも、その他の多くはそこそこ幸せに暮らしている…みたいな時代。
海賊たちは存在するし、危険は当然あるんだけれどもね。
でも、もしここにフリーエネルギーが登場したら、今の秩序は間違いなく総崩れになり、何が起こるかわからないほどカオスになる可能性が高いだろう!!
たとえば世界中の“エネルギー権力を持たないがゆえに力を持てなかったならず者たち”が、その技術を利用して大暴れしようとするかもしれない。
今でこそ肉弾戦で喧嘩するような世界観だけど、フリーエネルギー革命が起こったら重火器や戦車まで安価で手に入りやすくなってしまう。
不用意にテクノロジーを与えてしまうと、殺し合いの過酷さも上がってしまうよ?
でも、それでも進めてしまいたいのは「完璧主義の天才」だからなのかもしれないけどね。
ワンピース1067話より引用 この思想はある角度から見ると危険すぎる!
もちろん理想を追求するのは絶対似必要不可欠だ。
なんだけれども、理想を追求するがあまりに“人間とはいかなる生物か”みたいなところを見失ってはいけない。
自由に使えるフリーエネルギーを与えられたとき、人々は内なる強欲・私利私欲を抑えて生きていくことができるだろうか?
ここに、科学が哲学を超えて先に進んでしまうことの危険性が表れていね…!
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世界がひっくり返れば幸せになるとは限らない…!
現在のワンピース世界には差別問題や奴隷問題、もちろん海賊問題など、様々な問題が存在する。
そして物語の性質上、読者の視点からすると「世界がひっくり返ること」を望みがちだ。
その具体的イメージとしては根底に“悪人である天竜人がやっつけられて、新しい良い王様がつくる世界が訪れること”を望む気持ちがあるんだと思う。
当然、天竜人が最悪なのは間違いないんだけど、ここに大きな錯覚があると思うんだよね。
多くの場合「最悪の反対は最高」と解釈される。
しかしバトワンは「最悪の反対には、別の最悪が存在する」という可能性を強調しておきたい!
暴君がいなくなったとしても、次は暗君が統治する世界が訪れるかもしれないよ?
ワンピース57巻より引用 価値観の違いを指摘するドフラミンゴ!
正義と悪は裏表。言い換えるなら正義も悪も立場によって変わる…ということ。
言い換えると、もし天竜人が失墜し、自由と平等な世界が訪れたとしても世の中はハッピーになるとは限らない…ということだ。
自由はときに暴走し「他人を傷つける自由、略奪する自由」などと主張する者が現れるだろう。
平等はときに暴走し「男性は手術して腹に子宮を移植して、子供を埋めるようにするべき」などとされるかもしれない。
もちろん、それが正しいことか悪いことかは即断できないけれども、バトワンが主張したいのは「それを今の世界の人々が望んでいるのかどうか?」ということだ。
なんとなくフンワリとした自由・平等といった美しい言葉によってもたらされる弊害。
そのことを考えると以下、ベガパンクが消されるかもしれない…というのは、ある程度理解できることだと思えるかな!
ワンピース1067話より引用 ベガパンクが消されるかもしれない…というのは、ある程度理解できることだと思えるかな!
なにはともあれ、ベガパンクは科学者であるからして、彼の仕事は「科学技術を前に進めること」である。
しかし、科学者の仕事の中に“その技術の使い方を決めること”は含まれていないはずだ。
では、その「使い方」を決めるのは誰になるのか?
今の世界政府になるのか、それとも一般市民になるのか、それとも革命軍がもたらす新しい世界政府が行使するのか。
この辺り全般に着目してシナリオを追っていくと、以降のシナリオはいちだんと面白くなってきそうだよね!!
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