人体錬成などの禁断の錬金術を行うことで生じる巨大な扉。
その臆に座り込む白いシルエットの存在、真理。
これに関しては強さとか弱さとか、そういった次元を遥かに超越した存在として君臨している!
その理不尽なまでの真理について、今回は考察していこう!
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真理の扉の凶悪なまでの理不尽性、等価交換について考察!
真理の扉を開くと、そこから巨大な眼が覗いており、中から無数の影のような手が触手のように伸びてくる。
その様子はどことなく、セリム・ブラッドレイの中に潜む“プライド”みたいな印象も受けるよね!
そして、その扉の向こう側にポツリと存在する、顔のない真っ白な存在。
それこそが鋼の錬金術師の世界観における“真理”だ!
鋼の錬金術師25巻より引用 真理の扉に座る白いシルエットが不気味!
この存在は戦ってどうこうといった次元を遥かに超越しており、彼の佇む空間では何者も自由に振る舞えない印象を受ける。
それが仮に“フラスコの中の小人”だったとしても、主人公の“エドワード・エルリック”だとしてもだ。
真理の扉は全ての人間の中にある…とされているわけだから、これも彼の存在に影響しているに違いない!
現実世界と真理の世界を繋ぐ扉の向こう側。
この空間にひっそりと佇む“真理”とは、いったい何者なのだろうか?
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神?それとも?
真理の扉の向こう側に存在する真っ白な存在。
パッと見の印象では“神”みたいな感じを受けるんだけど、よくよく吟味して読んでみると、神とは少し違うことがわかると思う。
此処から先は、真理という存在について少し追ってみようと思うぞ!
扉の性質と扉の出現条件
真理の扉の向こう側にいる存在は一旦置いていおいて、まずはその扉について触れてみよう。
その特徴は以下の2点。
そして、人体錬成を行ったあとは、人間とは呼べない奇怪な肉塊が現れる点が、これまでの作中で判明しているところだ。
これらの点と真理の扉の描写などを考え合わせると、この扉とは“人の心の闇”を象徴しているようにみえるし“閉ざされた無意識の扉”のような気もするよね。
鋼の錬金術師の世界観では、人間のDNAに“侵してはならない領域”というものが自分でも知らない内に潜在的に刻まれており、この扉を開こうとするとそのDNAが反応する。
その時に生まれるのが“閉ざされた心の扉”であり、その扉を開くことで“自分の内面”と向き合うことが出来るってことなのかもしれないね!
わかってるんだ、等価交換しかありえないって。
バトワンとしては潜在意識についてもうひとつ面白い解釈をしているんだ。
例えば錬金術士の“等価交換”について。
これって1を差し出せば1を得るし、10を差し出せば10を得るってものなわけなんだけど。
当たり前だけど、1を差し出して10を得ることなんて“あり得ない”と感じるのが当然なわけだよね。
「1を差し出して10になればいいな」なんて思いながらもトライして「あーやっぱならないか。当たり前だよね」と納得する。
この“納得”こそが、真理なんじゃないか?とも思うんだ。
人の魂を呼び戻すことなんて出来るんだろうか?
なんて思いながらトライするわけだけど、当然ながら失敗するんだ。
それ“人の命は尊いもので、他の何ものにも代えがたいもの”だからだと思う。
大切な人を生き返らせたい!っていう気持ちはわかるんだけど、もし人体錬成で生き返らせられるとするならば、それはつまり“その程度の価値”ってことになってしまうからね。
世界中のどのような霊薬を集めても取り戻せない。
だからこそ尊いし大切にしなくてはいけない。
それが人の命ってことなんだろう。
真理との対話
最後の最後でエドワード・エルリックは真理の奥の白いシルエットと対話し“自らの心の扉”と引き換えに弟・アルフォンスの肉体を取り返している。
これはつまり“錬金術との決別”を意味しているわけだよね。
錬金術とはそもそも「◯◯を△△にしたい!」という願望・欲望から生まれた技術なはず。
よって、エドワード・エルリックの取った選択は、欲望との決別でもあると言えるんじゃないかな。
つまり、あの白いシルエットは、自分の中に巣食った“欲望”の化身なのかもしれない!
多くを望めば多くを失う。
等価交換の性質を、真理とのやりとりは事細かに教えてくれているような気がしてならない!
“無意識の扉の向こう側に佇む、欲にまみれた自分の姿”こそが、あの白いシルエットが象徴するものなのかもしれないね!
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バトワン世界の歩き方を追記!
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