【ワンピース】「私を忘れないで」実在しない存在が願うことを許された唯一の祈り。

プリンによって明かされた政略結婚の真実は、とても胸を打つものだった。

ユメユメの実仮説を元にして考えると“夢が憧れる夢”ってことになるんだけど、それはそれで…胸が痛い!

生み出された夢の中の存在は、夢を見ることも許されないのだろうか?

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「私を忘れないで」実在しない存在が願うことを許された唯一の祈り

夢は必ず醒めてしまう。

現実の世界の住人と、夢の世界の住人は一緒にはいられない。

政略結婚の材料として利用され、翻弄される女性たち。

「夢かと思う程素敵な人で驚いた」というプリンの言葉が胸に突き刺さるよね。

プリン824
ワンピース823話より引用 サンジに見せられたプリンの写真。結婚に戸惑っているのか?

宿命付けられてきたんだ、政略結婚を。

上記カットではなんとなくその戸惑いを見て取ることが出来るかもしれない。

抗えない運命として受け入れるしかない、シャーロット・プリンの健気さと前向きさが逆に痛い。

「今ならまだ忘れられる」と口では言っていたけど、サンジのことを好きになってしまったならば、今のプリンはどれほど胸が締め付けられるような想いをしていることだろう!

諦めながら憧れた未来。

叶った夢が離れていく瞬間。

絶望が希望に転じ、転じた希望は再び闇の中に呑まれていく。

その時彼女は何を想うのだろうか。

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痛みの歯車は加速していく

さらに、ユメユメの実仮説に基づいて考えてみよう。

彼女が“実在する夢”として生み出された虚像だったとしたらどうだろうか。

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プリンの発言とユメユメの実仮説を同時に成立させるとするなら、プリンは“自分が夢だと気付いていない夢”という存在になってきそうだよね。

彼女がもし、自分が“存在しないはずの存在”であると自覚してしまったら。

望むことも夢を見ることも許されない。

悲しみも痛みも、夢から醒めてしまえば、それ自体が“なかったこと”にすらなってしまうんだ。

夢というのは、それくらい不確かな存在なんだよね。

だからこそ、彼女が“確かな存在でありたい”と願うなら、ひとつの方法しか残されていないと思う。

私を忘れないで

これまでの展開を見る限り、プリンのサンジに対する恋慕の感情は本物だよね。

「サンジに対して抱いた愛しさを“無かったこと”にしたくない。」

彼女がそれを強く願っても、彼女の存在が消えゆく夢にすぎないとしたら。

その時きっと、プリンに取れる行動はたったひとつしか存在しないだろう。

それは、忘れられないでいること。

「…私を、忘れないで。」

サンジ含む麦わらの一味に対してそんな祈りを残し消滅するプリン。

プリンの消滅を前にした時、サンジはどのような顔をするだろう?

そんな未来が見えてしまうのはバトワンだけかな?

このシーンが仮に描かれるとするならば、間違いなく泣いてしまう自信がある。

そして、このシーンが描かれるならば、それに隠されているメッセージはこうだ。

夢を、忘れるな!

夢を忘れないように、または夢に忘れられないように。

尾田栄一郎先生はそんなメッセージを届けようとしてくれているのかもしれないね!

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